バス走行環境改善の取り組み(県道川西篠山線)

 モータリゼーションの進展に起因する違法駐車や交通渋滞等の交通問題は、バスなど公共交通機関の運行に大きな影響を及ぼし、利用者の減少を引き起こしています。阪急バスでは、平成13年4月より国土交通省、兵庫県、川西市、猪名川町、兵庫県警察本部、川西警察署などのご協力を得て都市計画道路「川西猪名川線」にPTPS(公共車両優先システム)を導入いたしました。

 これは、渋滞の多い時間帯、主として通勤・通学時間帯に、1.バス優先レーンの設定と、2.光ビーコンがバスの接近を感知してバスが前方の信号機で停止しないように信号の長さを自動調整する優先信号制御を一体的に実施しております。これによりバスの走行環境を改善することで利便性を向上し、マイカー等から公共交通機関への転換を図るというものです。また、交通管制センターから送信されてきた道路状況や予想到着時刻を車内表示器に表示するMOCS(車両運行管理システム)も導入いたしました。

優先レーンをスムーズに走行するバス

PTPS導入路線

システムの概要

PTPS(公共車両優先システム→優先信号制御および優先レーン)

バスが光ビーコンの下を通過した際にバスの車載装置から専用IDを受信した光ビーコンは、これを交通管制センターに送信します。交通管制センターでは、専用IDから走行地点や行先などを判別した上で、バス等が前方の信号機で停止しないように、あるいは停止時間を最小として走行が出来るように信号機の制御を実施します。

PTPSシステム概要図

※川西猪名川線 南行 朝7:00~9:00の間に実施。
 出典 近畿運輸局作成「川西市及び猪名川町における交通環境改善対策」より

MOCS(車両運行管理システム)

交通管制センターは、光ビーコンから送られてきた個別ID、受信時刻、通過した光ビーコンなどの情報を事業者に送信します。これらの情報に基づき、事業者は各車両の走行位置や運行履歴等を地図や図表で端末装置に表示し、効率的かつ迅速な車両運行管理に役立てます。

車内表示器